才能がなくても大丈夫?画家になるために本当に必要なこと | 寺野彬秀

才能がないから画家になれない、と悩む方は多いですが、本当に必要なのは“描きたい”という意志と、地道に続ける力だと私は思います。私自身、三十代半ばで再び絵の道を歩み始めましたが、美大出身でもなく特別な師匠がいたわけでもありません。それでも、北海道の美しい風景を自分の筆で表現したいという熱意を頼りに、仕事と両立しながら学びを続けるうちに、少しずつ評価が得られるようになりました。大切なのは、自分の強みや描きたいテーマを見極め、その分野を深めること。最初から一気にプロを目指さず、地元のイベントやSNSなど、今できる範囲で積極的に発信してみると、人との繋がりや新しいチャンスが生まれます。一気に急成長しようと無理せず、小さな前進の積み重ねを重視するほうが、長い目で見て確実に力が付くと感じます。才能がないと不安になっても、その分だけ研究と工夫を重ねる余地があるのです。描きたい想いがあるなら、試行錯誤しながら筆を握り続けるうちに、いつかきっと画家としての道が見えてきます。あなたの表現は必ず誰かの心を打つ力を秘めているはずですから、どうか勇気をもって一歩ずつ進んでください。自分を信じて描き続ける姿勢こそが、才能のあるなしに関わらず、最高の味方になるのではないでしょうか。

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