自分の絵に自信が持てないときは、つい「下手だからダメなんだ」と思い込んでしまいがちですが、たとえ技術面で拙く見えても、そこには作者独自の想いや人生がこめられていて、それこそが他に替えのきかない魅力になるのだと私は思います。一見うまくいっていないように見える作品も、振り返ってみればあなた自身の成長や変化を映す大切な記録になりますし、SNSや周囲の評価が得られなくとも、その絵を「描いてよかった」「自分にとってかけがえのない存在だ」と思えるなら、作品の価値はしっかり成立しているのではないでしょうか。人に見せる絵だけでなく、自分のためのスケッチや落書きにも大きな意味があり、誰にも見せない絵だからこそできる自由な表現は、後々になって意外なかたちで表現力を支えてくれます。また、「もっと上手くなりたい」と思う気持ちが作品を伸ばす原動力になる一方、上手く描けなかったり失敗作ができたりしても、それ自体が次の作品を支えるヒントになってくれるはず。もし今、本当に自信が持てずに苦しいなら、思い切って「誰かのために描いてみる」アプローチをとってみるのも良いですし、何より肝心なのは「描き続ける」ということ。続けていくうちに、自分の絵の味わいを好きだと言ってくれる人が現れたり、ほんの少しの工夫や練習が重なって上達を実感できたり、思いも寄らないかたちで作品が評価される場に出会えたりすることは珍しくありません。最終的には、自分が描きたいものを描く意義を見失わずに筆を取り続けるうち、いつの間にか自分なりの表現スタイルが育っていって、「この絵はたしかに下手かもしれないけど、やっぱり自分にとっては大切なんだ」と心の底から思える瞬間が訪れるはずです。その一枚一枚があなたの大切な歩みであり、いつか振り返ったときには「本当に描き続けてよかった」と感じられる証しになるのではないでしょうか。
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