好きな絵を描くだけでOK?それでも上達する理由 | 寺野彬秀

 こんにちは。1980年生まれ、北海道在住の画家、寺野彬秀です。好きな絵を描くだけでも上達する理由は、まず「好きだからこそ自然と描く量が増える」ことにあります。好きな対象なら何時間でも集中できますし、描いているうちに「あれ? ここをもっとこうしたい」という疑問や向上心が自然と湧き出してくるのです。その過程で資料を調べたり、他の表現技法を学んだりと、インプットにも意欲的になるでしょう。

また、好きなジャンルを突き詰めるうちに培われる「独自のこだわり」は、結果として個性やオリジナリティを強める大きな財産になります。最初から基礎練習や技術ばかりを優先すると、続ける楽しさを見失ってしまうこともありますが、好きという気持ちがあると途中で飽きにくく、自分のペースで試行錯誤する回数も増えていきます。

もちろん、ある程度進むと基礎が必要だと感じる場面も出てきますが、それも「好きなものをもっとよく描きたい」という欲求が引き金になるので、無理やり学ぶよりもずっと身に付きやすいはずです。結局、一番強いのは「描くことが楽しいからやめられない」という気持ち。楽しみながら描き続けているうちに、いつの間にか技術や表現力が底上げされている――それが、好きな絵を描くだけでOKな理由だと私は思います。

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