プロじゃなくてもOK！趣味の絵があなたを救う理由 | 寺野彬秀

 こんにちは。趣味で絵を描くことは、うまく描けるかどうかよりも、自分と向き合うための大切な時間になるのだと私は思っています。たとえ描いた絵が下手に見えたとしても、それには技術だけでは測れない独特の魅力が宿り、描いている瞬間は日々のストレスから解放されて心が軽くなるはずです。プロのような作品を目指さなくても、自分だけの表現手段として描き続けているうちに、「もっと色彩を学びたい」「新しい画材を試してみたい」と自然に興味が広がっていくこともあるでしょう。もし仕事として絵を描くなら締め切りや売り上げといった制約が増えますが、趣味ならば自由な発想で描きたいものを描き、休みたいときに休めるのが何よりの醍醐味だと感じます。意外と「こんな拙い絵でも、誰かが喜んでくれた」という経験をきっかけに、人との繋がりが生まれたり、まったく違うフィールドへの道が開けたりすることも珍しくありません。実際に私自身、最初は気負いなく始めたライブペインティングを続けるうちに、全国を巡って絵を描く活動へとつながっていきました。そうした予想外の展開を呼び込むのは、やはり「趣味なんだし、好きに描いてみよう」という気楽な姿勢があったからではないでしょうか。絵を描く習慣は、自分の心を癒やし、成長のきっかけにもなり、ひょっとすると周りの人を元気づけることだってできるはずです。プロになる必要も、人と比べて技術を競う必要もありません。趣味で描く絵は、あなたにとっての大切な安らぎの場や、日常を少しだけ明るく変えてくれる手段だと思います。上手い下手に関係なく筆を持ち続けるうちに、絵を描く喜びがじわじわと心に染み込んでいく。その感覚こそが、人生を豊かにしてくれる理由なのではないでしょうか。